2014年4月期アニメ

4月期アニメのまとめ。

 

『ピンポン THE ANIMATION』:傑出していた。第1話、サブタイトル提示までの流れですでに圧倒された。

 

ご注文はうさぎですか?:最初の数週を見た時点ではここまでの作品になるとは思わなかった。第4羽(作画週)を経て、第5羽(バレーとバトミントン)で「鬼畜和菓子」が活躍するあたりで、この作品の楽しみ方が分かった。このキャラクターがこの作品のノリ(萌え絵で鬼畜ギャグ、しかし、日常性は壊れない)を体現しているだろう。

ほか、佐倉綾音のこれ以上高く(幼く)ならない声(第9羽アバン、作品タイトルはまさかの「呪い」)、内田真礼のかすれ声(とくに中終盤は良かった)、あの世界にあってさえ変な人扱いの青ブルさん、第10羽、coffee/green teaと言い合う場面での、口元だけに枚数をつぎ込み作画など。

 

ラブライブ!第二期』:序中盤の脚本は、率直にいって厳しい(音楽CDの販促とはいえ、MVで閉じるゴリ押しが多い)。アライズという先行者の存在があまりに魅力的で(手書きライブ作画)、どうやってこの存在を越えるかという点に関心が向かいそうになり、大会での勝ち負けはあくまでもオマケだということが見えにくかった。

しかし、期限付きのグループのありようが主眼であると明白になった終盤3週は、この作品らしさに溢れており、素晴らしい出来だと思う。ライブ(アイドル)のためのライブ(アイドル)、しかし、それでファンがついて来るというのは、一期終盤(廃校撤回後)を思わせる。第12話、アバンに抽選会を追いやって、本編では大会の詳細の描写はゼロ、前日の様子~ステージ上の彼女ら(&協力者)の描写に徹底。結果発表を待たずの二曲目というのも、この流れで納得。

二期冒頭での一気劇伴引用とおなじく、本戦一曲目はこれまでの楽曲との関連づけが嬉しい。一期オープニングを思わせる冒頭のギターフレーズ、無観客講堂ライブを基調とした衣装、見覚えのある振り付けの引用、そしてあの二曲目。出番直前の「いままで全部」という穂乃果の言葉そのもの。

ほか、個別コメントとしては、第11話(海)、無邪気KY巻き舌ハラショーの亜里沙、第12話、普通にサイリウムを振っているアライズのメンバー。

 

 『極黒のブリュンヒルデ:基本的には楽しんだ。カズミの出番が増えて、この作品の「らしさ」がよく分かった。たとえば、第10話なら、寧子の歌~空き缶キック~良太がメロディをなぞって追い打ち~というギャグが、「カラオケ」の一語でもって、最近の記憶さえ失われていることを見せる場面へと直接接続するところなど。

小鳥の加入までと比較して、奈波や初菜ら新キャラの入退場からが忙しい(ちょうど新オープニングになったあたり)というのはすでに言われていることだろう。

 

『彼女がフラグをおられたら』:ハーレム内の調和が素晴らしい。ヒロインらが協力してハーレムを拡張していく。第1話、茜(茅野)の走る声、「フラグ」概念のこじつけ的拡大、恵(花澤)のお約束、第7話、鳴(丹下さん)の一人芝居(死亡フラグと格闘からのちょろイン)の展開圧縮度、など。

 

一週間フレンズ。:屋上にせよ、自販機前にせよ、仲の良い二人は、この作品では横に並ぶ。

最終話、警察と藤宮父が会話にあがるや逃げ出す長谷(呼び捨て)、特殊エンディングでの藤宮さんの歌唱力(2コーラス目に本気を温存)、これまでの映像とともに全スタッフを再掲するのは、記憶が主題のこの作品らしい。

オープニングの水彩調がきれいだったが、長谷・桐山・山岸は横罫線の入った切り絵風に表現され、水彩調のレイヤーには馴染まない。これは藤宮さんの日記の罫線で、その横線がオープニング末尾のカットでは消え、長谷と藤宮さんは一緒の水彩調のレイヤー上に横に並ぶようになる……という展開が見える。

 

エスカ&ロジーのアトリエはウィルベル(瀬戸麻沙美)の適当っぽさが良い。マンガ家さんとアシスタントさんとはキャスティング良かった。シドニアの騎士は前半は映像(とくに重力)、後半は音響に惹かれた。陣形を組むと画面が映える。海苔夫のクズ週を見落としてしまったので詳しくは書かない。

『ハイキュー!!』は継続中、かなりの水準で安定している。合宿週ですごいきれいなマネージャーさんが三回くらい喋って驚いた。ダイヤのAも継続中で、薬師高校の登場までは安心して見ていた。この学校は、ほかの作品なら主役のいるチームかもしれない。野球留学を描くこととと雷市のような選手を魅力的に描くことが両立すればいいと思うが。